ウェルカムボードの生い立ち

そもそも、ウェルカムボードはビジネス用のサインボード(看板)として定義出来る類のものと思われる。

古くは湯屋(銭湯)の洒落の効いた看板がウェルカムボードのはしりではなかろうか?

余談であるが、関西での銭湯の呼び名は『風呂』であったそうな・・

ダイレクトな呼び名であるが江戸時代ではそのように呼ばれていたようだ。

理由は様々であったようだが、殿様や大名・武家では無い限り自宅に風呂がないのは当たり前だった、都合、風呂と云えば銭湯と定義出来た時代背景が呼称を生んだのであろう。

さて、話を戻しウェルカムボード的な看板の源流とも言えるボードについて・・

昔の湯屋の看板は木製の弓と矢を看板としていたようである。

『弓射る』が「ゆいる」になって「湯入る」と「弓射る」をかけた洒落のようだ。

また、昔の湯屋には別途に OPENとCLOSEの看板もあったようである。

普通の木製の板に『ぬ』の文字と『わ』の文字が表裏に書かれていて


『わ』が表示されている場合は営業中

わ+いた(板)=わいた=沸いた=ウェルカム


『ぬ』が表示されている場合は営業終了

ぬ+いた(板)=ぬいた=湯を抜いた=またおいで


とされていたらしい。

まずもって客を迎える際に情報を確実に伝えつつ自然に笑顔にさせる・・此れこそが『接客・もてなしの基本』であり現代のビジネス用ウェルカムボードの趣旨とも共通する。

誠に以って洒落の効いたサインボードで実に興味深い。


たった一文字で 『情報を伝え』 『笑顔にさせ』 『迎え入れるよう誘導する』


過去を遡っても此れほどまでに優秀なウェルカムボードが他にあるだろうか?と思い

世界で最も優れたウェルカムボードの一例として挙げさせて頂いた次第である。

ウィットに富んだジョークをウェルカムボードにしてしまうあたりは実に粋である。


ウェルカムボードを明確に定義するとすれば、多数の対象者に当該ボードに記載された情報を伝え、迎え入れるよう誘導する為の板状の看板とする事ができよう。

広義では駅や空港のポスターもウェルカムボードとされているようだ。

福岡空港では『ようきんしゃった』のウェルカムボードが用意され。

外国では『Welcome to my hometown! Welcome back!』 と書かれたボード
【おかえり、よく来たね みたいな感じだろうか。。】

それぞれ、歓迎の意味を込めた観光客向けのウェルカムボードが配置されているようだ。

以外にも

旅行会社もしくは外国からの客を迎える企業、学校又は個人出迎え業務をしてくれる会社では

出迎え業務の到着の出口で係員がクライアントが希望する所定のウエルカムボードを掲げて出迎え代行・各種書類、チケットなどのお渡し、両替などの案内代行をしてくれるらしい。

これらに用いられる簡易表示板もまた、ビジネス用のWelcomeBoardと称されているようだが・・

明確に板状ではないメッセージ表示用品の全てをウェルカムボードとしてしまうのには多少の違和感を感じなくもない。

ともあれ、所変われば品変わるということで、誘導の目的と営業補助と好感度UPの目的等々、様々なボードがあるようだ。

春夏冬二升五合

春夏冬二升五合と書かれた書を額縁に入れて店頭に飾ってある店舗を見かけることがある。

これもまた、広義では洒落の効いたウェルカムボードとして定義できそうである。

さて、「春夏冬二升五合」とはなんぞや?

『春夏冬』は『秋が抜けている』

よって『秋ない』=『あきない』=『商い』

二升(にしょう)の升は(ます)と読み=升が2倍で「ますます」=益々

五合は一升のハーフサイズなので=半升=『はんじょう』=繁盛

都合、『商い益々繁盛』という意味とされている。

昔の人はかなり頓智と洒落が好きだったようだ。

此れが2.5升の酒を縁起物とする所以かも知れない。

これまた、顧客を呼び込み誘導する粋なアイテム+縁起を求めたユニークな例として挙げられる。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。